国の基幹統計「毎月勤労統計」で大阪府の調査員が不正な調査をしていた問題で、厚生労働省は21日、奈良県でも同様の事案がみつかったと発表した。両府県の不正調査の発覚に伴ってデータの訂正の必要があり、統計をもとに給付水準が決まる労災保険などで給付の調整が今後生じるとしている。
発表によると、奈良県の調査員1人が2018年8月分~19年8月分について、担当する7事業所のうち3事業所からの聞き取りを怠っていた。前月の調査を流用するなどして、調査票を作成していたという。
不正発覚をうけた厚労省の試算では、1962~63年度に労災にあった600~700人に対し、1人あたり平均150円の労災年金の追加給付(総額10万円)が発生する。受給者を特定し、今後の給付に上乗せして支払うという。
一方、80年度以前に労災にあ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル